ボランティアに懸ける想い!

 あるボランティアチームのリーダーの話です。

 

 この方が被災地を訪れたのは、震災から約一ヶ月後。最初は、数日間だけボランティアをやろうと思って石巻市を訪れました。

 しかし、いざ始めてみると...

「あれっ?もう一ヶ月経ったの?時間が経つの、早過ぎない?」

 

 そう思っている内に、二ヶ月が経過しました...

「いや〜、まいったなぁ。ここまで来たら、自分の気が済むまでやってみよう。」

 

 あっという間に半年以上が経過しました。気付いたら、貯金が残りわずかでした...

「まだ止めることはできないよな〜。ある程度は(町の様子が)落ち着くまで続けられるように、できるだけ(お金を)節約して、何とかやりくりしなきゃ。」

 

 その頃、この方と一緒の作業現場になることが増えました。

 当時、「収入無しで半年間もボランティアを続けているのはスゴイ」と、周囲にいる方の多くが驚いていたのです。

 私も驚いたので、休憩時間を利用して、ボランティアに来た経緯を聞きました。

「元々は、横浜辺りで自分の店(料理屋)を構えたかったんですよ。だからあえて、どこかの会社の正社員にはならず、バイトして資金を貯めながら料理の修業をしてたんですよ。自分の夢ですね。資金も貯まり、料理の腕もある程度磨いて、そろそろお店を出せるぞ!と、そんな時に震災が起きたんですよ。

 だから、ある面都合が良かったんですよ、ボランティアに行こうと思ったら。お金もあったし、仕事もすぐ辞めれる立場だったし...」

 

 九ヶ月が経つ頃、復興が早い地域では、がれきの撤去作業にある程度の区切りがつき始めました。

「がれき撤去は落ち着き始めたので、一つの区切り目かな。貯金もついに無くなっちゃったから、これは “帰れ” ってことなのかな〜?

 まあ、後ろ髪引かれる思いもあるけど、今月の末(2011年12月末)には、地元に帰ることにしよう...」

 

 

 

 そして、地元に帰る日の前日、この方にとっての作業最終日に、偶然にも、私たちと同じ作業現場になったのです。私は、ボランティアに対してそこまで懸けることができた想いは何なのかを聞きました。

「なぜそこまでできるか?ですか。そりゃあ、困ってる人を助けたいからですね!

 即答でした。

「...まあ中には、ボランティアをやる理由とか、自分のボランティア論をいろいろ語る人もいますよ。

 でも僕に言わせれば、ボランティアをやる理由を長々と語る人ほど、逆に嘘っぽく聞こえるんですよ。

 もし、被災者が自分の友人や家族だったら、長々とした理由が無くたって、誰でもすぐに助けに来ますからね。」

 その翌日、この方は地元に帰りました。

 

 

 

 それから数週間後...

 いつものように朝、現場に着いて作業を始めた時のことです。

「どうも、お久しぶりです。」

私 「えっ?どうしてここ(石巻市)にいるんですか??」

「家の方で、ちょっといろいろあってね...こっちに帰って来たんですよ。しばらくいると思うので、またよろしくお願いしますね!」

 

 

 この方が、再び被災地に戻って来たのです...

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