2021年1月30日 シート張替え作業(あれから2年半が過ぎたけど…)
台風21号が大阪を襲った2018年9月4日から2年半近く経過しましたが、現在も屋根にブルーシートを張ったままで修理ができていないお宅があります。その主な原因は、高齢化と経済的問題と業者の選び方です。
依頼者さんに話を伺うと、こちらのお宅は、それらの原因全てに関連しているようです…(-_-;)
発災当時は、台風の暴風雨にあおられたことで、隣接している工場の屋根が吹き飛ばされて、被災者宅の屋根に激突したようです(;゚Д゚)
自然災害ではこのような被害は損害賠償を請求することが出来ない…原則としてだけど当然例外はあります。建物の管理を怠っていた場合はたとえ自然災害であったとしても損害を賠償しなければなりません。
こちらは、業者さんによって有償で張られたシートです。これで「作業が完了」と伝えられたそうです。しかし実際は、もっと手の込んだ作業を無償で行っている支援団体もあるため、地元の社会福祉協議会の責任者も「他にも同じ被害に遭っている人が何人かいるんだよねぇ」と、つぶやいていました。
そんな中、屋根のシート張替え作業がスタートしました。
屋根作業と言えばいつものチーム茨木・BORDERLESS FIREと親方が応援に来てくださり、UPeaceとして私と穂垣君の計5名です。高所作業では基本5名~7名くらいがベストで、それ以上人数が増えると、かえって危険性が増加します。
屋根はテント用のシートで覆われていました。老朽化もかなり進んでいるようで、現在も雨漏りがするようです。シートの下の瓦はこのように散乱しています。そのためテント用のシートはそのままにして、その上から新たにブルーシート被せていきます。
なるべく午前中の風の穏やかなうちにシートを固定します。5.4ⅿ×5.4ⅿのシートが風であおられる浮力はその時の風力にもよりますが、人一人持ち上げるほどの力があります。
土嚢袋17個(約100㎏)でシートを押さえて、作業完了しました。
左側に見えている緑色のシートは、いろいろな意味で今後の課題になりそうな様子でした。
台風による災害から2年半近くが経過しましたが、現在でも、このようにシートを張ったままの状態で修理が進んでいない屋根が見られます。それは危険のサインであるということを認識して、個人だけの問題ではなく社会が取り組んでいかなければならない課題でもあると思いました。