ボランティアは、がれき撤去が終わったら何をする?

最近、頻繁に聞くキーワードの一つにこんな言葉があります。

「子供の支援」

震災後から、子供に関する話を聞くことは多いです。

「うちの子供は、震災から1年間は怖くて外へ出て遊ぶことができなかった。1年が経って、少しづつ外に出れるようになってきたよ。」
「ご近所さんからは、いじめが多くて大変なんだって話をよく聞くの。」
「震災後は、津波の汚れがちょっと残ってるそこ(集会所)に、子供が怖がって行けなくなっちゃった。」

「ここの学校は、震災前はしっかりした進学校だったんだけど、震災後は徐々に生徒たちが荒れてきて、今では警察官が校舎内を定期的に巡回しないと学校が成り立たない位になった。」
これらの話はその一例です。

最近はこんな話も増えてきました。
「子供たちは素直で純粋だから、震災から受けた心の傷は、見た目以上に深い。」
「一般的にも“夢のない子供”や“元気のない子供”が多いとは言われてるが、それとはちょっとレベルが違う。」
「この地域の子供は、夢が“ない”のではなくて、夢を“持ちたいのに持てない”から、見てて危機感を感じる。」
「大人からしても、この地域に住む子供たちの将来が見えない。子供はそんなこと気にしないけど、子供を持つ親は不安。」

現地では、子供が受けた心の傷に対する問題意識を持ってる方がとても多いです。
なぜか?

「傷というものは普通、時間の経過と共に治るが、子供が受けた心の傷は時間の経過と共に治らない可能性がある。」
「この傷は、治らないどころか悪化する可能性すらある。実際、悪化してるケースがあるから、今の被災地の環境下だと、更なる悪化の可能性も高い。」
「受けた傷は“数年で治る一時的な傷”にとどまらず、“人生70年の傷”になりかねないし、“命を落とす傷”にもなりかねない。」
「夢を捨てた子供もいる。そんな子は今、とても悩んでる。津波で家が壊れて悩んでるんじゃなくて、夢が無くなったことで悩んでる。」

これらの問題はがれきと違って、パッと見てもすぐ分からないことが多いので、他の地域から来ると気付きにくいです。

最近は、子供の支援に取り組んでるボランティアチームが多いです。ボランティアにおいては、地域によってニーズが様々なので活動も様々ですが、“子供の支援”はどの地域においても必要だと感じました。

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