ある現場で作業が終わった後、ちょっとした会話の時間がありました。その場には、現地のお母さんたち、いくつかのボランティアチーム、私たちUPeaceも一緒にいました。
現地のあるお母さん
「そういえば、顔はよく見る人もいるけど、よく考えてみたら、私はみんなのことをほとんど知らないのよ。だから、少し教えてくれないかしら?」
そこで、それぞれのチームの代表者が紹介をして、お母さんが一言づつコメントしてくれました。私も、統一教会のボランティアチームということでUPeaceを紹介しました。
「あら、そうなの。統一教会っていうと、合同結婚式やってるところでしょ?私は、テレビでやってたことくらいしか知らないんだけど、しっかりした人たちが多いのね。」
ボランティアチームの紹介が終わると、いろいろな話題になりました。途中、震災直後のボランティアは大変だったという話題になりました。すると驚いたことに、それまでは笑顔で話をされてたお母さんたちが、一瞬にして真剣な表情になったのです。話を聞きながら、涙目になるお母さんもいました。
最後に、お母さんたちを代表して一人のお母さんが、ボランティアの人たちに挨拶をされました。
「みなさん、ありがとうございます。この二年間はあっという間でした。確かに失ったものは多かったけど、得たものもたくさんありました。『思いやり』、『絆』、かけがえのない宝物をみなさんからいただきました。おかげで、今では前向きな人たちも増えてきました。これからの人生で辛いことがあっても、前を向いて生きていきます。」
お母さんが語られる表情や雰囲気から、様々な思いが混ざり合った複雑な気持ちが伝わってきました。私は、この話を聞いて二つのことを思いました。
「震災直後に支援をもっとしたかった、という悔しさ」
「心の苦痛を少しでも和らげて、生きる希望を届けたい」
でも、後から祈っていると、私以上に神様の方が、強くそれを願っているのだということに気付きました。