ある集会所で、昼食時間の時にスープをいただきました。その時に、そこに来られていた現地の人たちから聞いた話です。
「3.11の前は、御飯を作って持ち寄るような文化は、この地域にはなかったんだよね。元々この地域は、人間関係が希薄な地域だったからね。でも、3.11があって、津波があった。確かに、ひどいこともたくさんあったけど、それをきっかけに“復興するぞ!”という文化が、この地域にもできてきた。そこから、この地域の中にも“絆”ができ始めたんだよね。今では、ボランティアをやりに集会所に集まった人たちに対して、ちょっとしたものではあるけど、この地域の人たちの意思で、感謝の気持ちを込めた食べ物を出せるようにもなってきた。他の人からするとちょっとしたことに感じるかもしれないけど、この地域にとっては確実な変化だな〜と感じてるんだよね。」
という話でした。またその後に、こうも言われていました。
「3.11がなかったら、この地域の人間関係は希薄なままだったかもしれない。あれがあって、この地域には絆が弱かったことに気付いた。3.11のおかげといったら失礼だけど、それによって全部がマイナスになったのではなくて、そこから得られたこともあったね。」
3.11はマイナスばかりの出来事でしたが、そこから生まれたプラスもあったのだと思いました。