2月末に同じ現場で作業した、あるボランティアさんの話です。
そのかたは、昨年6月に被災地へ来て以来、ずっとボランティアをされていました。仕事も辞めて来たそうです。
ボランティアをスタートしてからは、ずっと車中泊。洗濯はコインランドリー、風呂は時々銭湯へ、食事も全部自炊する、お金がなければ生活できないので、時々アルバイトをして最低限の生活費は稼ぎながらのボランティア活動。聞けば聞くほど、ボランティアに懸けて取り組まれる姿に、とても驚きました。
なぜそこまで懸けて頑張れるのか聞いてみました。
「確かに、あらゆる欲を絶ったね〜。そりゃあ、大変な時もあったけど、同じ環境を通過しないと、本当の意味で相手の気持ちを理解することはできないからね」
「上手く言葉にはできないけど、学べたことも多かったと思うよ。だから、やって良かったと思ってるよ。」
話を聞けば聞くほどきつい環境、ここまでできる人は多くはないと思います。でも、このかたの表情や動作、雰囲気は生き生きしていました。
“相手を理解したい”という思いの熱さに、感動しました。
また、苦労は人を“人間として”強くするのだと思いました。