災害現場を渡り歩く中で…

伊豆大島で災害ボランティアをした時、あるボランティアリーダーに出会いました。話を聞くと、東日本大震災後に災害ボランティアを始めた方でした。震災後は、自然災害が起きれば関東や関西、九州に至るまで全国を駆け回りながら災害支援をされていました。最近では、ボランティアセンターの運営面の補助をすることが多いようです。まさに、縁の下の力持ち的存在です。

今では仕事まで辞めて、ボランティア活動に専念しているようです。様々な災害現場を支援する中で感じた心境を、2つお伺いしました。


1.災害現場を支援する時に大変なこと          「災害支援と一言で言っても、支援の形は地域によってバラバラだということですね。不思議なことに、災害の内容が全く同じだったとしても、そこに対する支援方法は地域によって全く違うんですよ。

例えば、地域によって...                ○災害の規模が違う。                   ○ボランティアセンターの人員が違う。           ○現地に住む住民の特色が違う。              ○集まるボランティアが違う。               ○ボランティアが、どの作業までお手伝いするかも違う。   ○復興に対する熱意が違う。

それらの違いを把握したうえで、その地域にとっての最善の支援体制を構築すること。そこが大変ですね。一旦体制ができてしまえば、あとは時間の問題ですから。」


2.仕事を辞めてまでボランティアに懸ける理由      「…続けることができてる理由は、やっぱり ご縁 ですね。東日本大震災後に、一時 “絆” って言葉が流行ったじゃないですか。あれに近い感覚ですよ。行く先々における様々な人との出会い、そこから生まれる人と人とのご縁。               例えば、東北のあるお寺で出会った住職さん。京都の災害現場で出会った大工さん、九州の災害現場で出会ったあの人…そして、ここ伊豆大島の人。思い出深い人が全国にいるんですよ、そういう人たちとの間で結ばれたご縁ですね、今の自分があるのは。 今、僕自身が活動を続ける理由は、一番は “ご縁” ですよ。」  

数日後、この方は、また別の災害現場へ行きました…

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